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【初心者向け】野球のルールと用語を徹底解説!これさえ読めば観戦が100倍楽しくなる

【初心者向け】野球のルールと用語を徹底解説!これさえ読めば観戦が100倍楽しくなる

WBCや日本シリーズ、大谷翔平選手の活躍を見て「野球って面白いかも!」と思ったのに、いざ試合を見てみると…
「今のプレーは何?」「解説の人が言ってる言葉の意味が分からない…」

そんな経験はありませんか?専門用語が分からず、周りの盛り上がりにいまいち乗り切れないのは、本当にもったいない!

この記事では、そんな野球初心者の方が、「テレビ観戦」という最高の体験を100倍楽しめるように、最低限これだけは知っておきたい基本ルールと必須用語を、世界一分かりやすく解説します!




  • 情報更新日:10月11日

【超基本】野球ってどんなスポーツ?

① 目的:点をたくさん取った方が勝ち!

野球は、ピッチャーが投げたボールをバッターが打ち、4つのベース(一塁、二塁、三塁、本塁)を全て踏んでホームに帰ってくると「1点」が入るスポーツです。最終的に、より多くの点を取ったチームが勝ちとなります。

② 流れ:9回裏が終わるまで戦う

試合は「回(イニング)」という単位で進みます。1回の表(おもて)にAチームが攻撃し、裏(うら)にBチームが攻撃する、というのを原則9回まで繰り返します。9回裏が終わった時点で点が多い方が勝利です。同点の場合は延長戦に入ります。

【ピッチャーの投げる魔球】球種を知ると観戦がもっと面白くなる!

ピッチャーとバッターの戦いは、まさに心理戦。その駆け引きの中心となるのが、ピッチャーが投げる様々なボール「球種」です。大きく分けて3種類あると覚えましょう!

① ストレート系(速いボール)

ストレート(フォーシーム)


ピッチャーが投げる球の基本であり、最もスピードの速いボールです。テレビのスピードガンで表示される「150km/h」といった数字は、基本的にこのストレートの速さ。力でバッターをねじ伏せる、最も迫力のある球種です。

ツーシーム / シュート


ストレートとほぼ同じ速さですが、バッターの手元で少しだけ横に曲がったり、沈んだりするボールです。バットの芯を外して、弱い当たりを打たせることを目的とします。

② ブレーキ系(曲がるボール)

スライダー


バッターの手元で、利き腕の方向にキュッと鋭く横に曲がるボール。空振りを奪うための代表的な変化球で、多くのピッチャーが決め球として使います。

カーブ


スライダーよりもスピードが遅く、山なりに大きくフワッと曲がりながら落ちるボールです。速いストレートの後にこのボールを投げることで、バッターのタイミングを大きく狂わせます。

③ フォール系(落ちるボール)

フォーク / スプリット


ストレートと同じ腕の振りから投じられ、バッターが「ストレートだ!」と思って振りにいくと、ホームベースの手前でストンと真下に落ちる魔球です。空振りを奪うための最強の武器の一つで、佐々木朗希投手や大谷翔平選手も得意としています。

チェンジアップ


これもストレートと全く同じ腕の振りで投げるのが特徴。しかし、ボールの握り方を変えることで、スピードだけが10~20km/hほど遅くなっています。バッターはストレートだと思ってスイングするため、タイミングが合わずに空振りや凡打になります。バッターを「だます」ことに特化した、非常に頭脳的なボールです。

【これだけは押さえたい!】観戦が楽しくなる必須用語集

打撃(バッティング)に関する用語

  • ストライク:バッターが打ち損じる(空振り)、または審判が「打つべきボールだ」と判断したコースにボールが来た場合のこと。3回でアウトになります。
  • ボール:審判が「打つには難しいコースだ」と判断したボールのこと。4回で「フォアボール」となり、バッターは一塁に歩いて進めます。
  • ファール:打ったボールが、定められたフェアゾーンの外に飛んでいくこと。2ストライクまではストライクとしてカウントされます。
  • ホームラン:打ったボールが、外野のフェンスを越えてスタンドに入ること。野球で最もエキサイティングなプレーで、球場全体が最高潮に盛り上がります。
  • バント:バットを振らずに、ボールにそっと当てて内野に転がすこと。自分がアウトになる代わりに、塁にいる仲間を次の塁に進めるための、自己犠牲のチームプレーです。

守備(ディフェンス)に関する用語

  • ゲッツー(ダブルプレー):「Get Two」の和製英語。一つのプレーで、一気に2つのアウトを取ること。ピンチを一瞬でチャンスに変える、守備側の最高のプレーです。
  • エラー:普通ならアウトにできるはずのプレーを守備側が失敗すること。記録されないミスもありますが、これが記録されると選手の成績にも影響します。
  • ファインプレー:普通ならヒットになってしまうような難しい打球を、守備側の選手が超人的な動きでアウトにすること。ホームランと同じくらい、観客が沸き立つプレーです。

試合全体に関する用語

  • ピンチヒッター(代打):試合の重要な局面で、バッターの代わりに登場する「代打の切り札」。一発逆転を狙う、監督の勝負所です。
  • ピンチランナー(代走):あと1点で同点・逆転という場面で、塁にいる選手の代わりに登場する「足のスペシャリスト」。
  • サヨナラ勝ち:9回裏(または延長回)の攻撃で、勝ち越し点を奪ってその瞬間に試合が終了すること。最も劇的な勝利の形です。

【図解】野球の守備ポジションと役割

野球は9人の選手がそれぞれのポジションを守って戦います。選手の顔と名前が一致しなくても、ポジションの役割が分かると「今、すごいプレーが起きた!」ということが理解できるようになります。

バッテリー

  • ピッチャー(投手):試合の主役。マウンドから力強いボールを投げ込み、バッターを打ち取ります。
  • キャッチャー(捕手):ピッチャーの女房役とも言われる、守備の司令塔。ピッチャーのボールを捕るだけでなく、相手バッターの特徴を分析し、投げるボールの種類を指示(サインを出す)します。

内野手(インフィールダー)

  • ファースト(一塁手):一塁ベース付近を守ります。他の内野手からの送球を捕球する機会が最も多いため、捕球が上手い選手が務めます。
  • セカンド(二塁手):一塁と二塁の間を守ります。俊敏な動きと、ショートとの連携プレー(ゲッツーなど)が求められる、器用な選手が多いポジションです。
  • サード(三塁手):三塁ベース付近を守ります。右バッターの強烈な打球が飛んでくることが多いため、「ホットコーナー」とも呼ばれる、度胸と反射神経が必要なポジションです。
  • ショート(遊撃手):二塁と三塁の間を守る、内野守備の花形。最も広い範囲を守り、強い肩も必要とされるため、チームで一番運動能力の高い選手が務めることが多いです。

外野手(アウトフィールダー)

  • レフト(左翼手):外野の左側を守ります。
  • センター(中堅手):外野の中央を守る、外野のリーダー。最も広い範囲を守るため、足の速さと的確な判断力が求められます。
  • ライト(右翼手):外野の右側を守ります。三塁までの距離が一番遠いため、遠くまでボールを投げられる「強肩」の選手が務めることが多いです。

【知ってると通ぶれる!?】一歩進んだ野球用語

インフィールドフライ

少し難しいですが、これを知っていると一気に野球通です。ノーアウトか1アウトで、ランナーが一・二塁(または満塁)の時に、内野手が簡単に捕れるフライが上がった場合、審判が「インフィールドフライ!」と宣告し、その瞬間にバッターはアウトになります。これは、守備側がわざとボールを落として、複数のランナーをまとめてアウトにする「ズル」を防ぐための特別ルールです。

ボーク

ピッチャーが、バッターやランナーをだますような、ルール違反の投球動作をしてしまった場合に宣告されます。全てのランナーが、安全に一つ先の塁に進むことができます。

防御率(ERA)

ピッチャーの能力を示す最も代表的な数字。「そのピッチャーが9回(1試合)を投げたら、平均して何点取られるか」を表します。数字が低いほど、優れたピッチャーです。2点台ならエース級、1点台なら球界を代表する超一流ピッチャーです。

【この場面がアツい!】知ってると100倍楽しめるシチュエーション3選

野球の面白さは、試合の状況によって生まれる「駆け引き」にあります。テレビでこの場面が来たら、ぜひ注目してみてください!

① 9回裏、抑え(クローザー)の登場


試合が僅差のまま最終回を迎えると、各チーム最強のリリーフピッチャーである「抑え(クローザー)」が登場します。たった3つのアウトを取るためだけにマウンドに上がる、チームの守護神。彼が相手の攻撃を完璧に抑えて試合を締めくくることができるか、球場で最も緊張感が走る瞬間です。

② ノーアウト or ワンアウト、ランナー三塁


三塁にランナーがいる状態は、絶好の得点チャンスです。バッターは、自分がアウトになってもいいから、外野に大きなフライを打ち上げ(犠牲フライ)、三塁ランナーをホームに返すことだけを考えます。チームのために、最低限の仕事を果たせるか。個人の成績よりもチームの勝利を優先するプレーに注目です。

③ フルカウントでの投球


ピッチャーもバッターも、もう後がないギリギリの状態、それが「フルカウント」です。ピッチャーは「フォアボールは出せない」、バッターは「三振はできない」。この究極のプレッシャーの中で、どちらが相手に打ち勝つのか。一球に全てが凝縮された、野球の醍醐味が味わえます。

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