佐々木朗希のすごさは?
完全試合・165km・魔球フォークと
ドジャースでの活躍
2025年、ロサンゼルス・ドジャースはワールドシリーズ連覇を達成しました。
大谷翔平、山本由伸とともに世界一へ貢献した「3人目の日本人選手」が、佐々木朗希(ささき ろうき)です。
日本時代から「令和の怪物」と呼ばれ、最速165km/hのストレートと鋭く落ちるフォークを武器に、20歳で完全試合を達成。
2025年にドジャースへ入団すると、先発ではメジャーの環境への適応に苦しみ、右肩の故障で長期離脱しました。
しかし、シーズン終盤にリリーフとして復帰すると投球内容が一変。ポストシーズンでは9試合、防御率0.84、3セーブを記録し、ドジャースのワールドシリーズ連覇を支えました。
2026年は再び先発に挑戦。前半戦は安定感を欠いたものの、後半戦に入ってから投球内容が向上し、層の厚いドジャース先発陣のなかで存在感を高めています。
「佐々木朗希は何がそんなにすごい?」
「完全試合はどれほど難しい記録?」
「2026年は先発とリリーフのどちら?」
この記事では、佐々木朗希のすごさを、剛速球やフォークの特徴、日本時代の完全試合、ドジャースでの活躍、2026年の最新成績まで、野球初心者にも分かりやすく解説します。
佐々木朗希のすごさを初心者向けに解説
佐々木朗希のすごさが3分で分かる基本
① 最速165km/hのストレート
② 打者の手元で消えるフォーク
③ 20歳で達成した完全試合
2025年|先発で苦しみリリーフで覚醒
2026年|先発として後半戦に復調
佐々木朗希のキャリア・経歴
大谷翔平・山本由伸との違い
まとめ
- 情報更新日:2026年8月22日
- 成績は2026年8月21日終了時点
佐々木朗希のすごさが3分で分かる基本
佐々木朗希が「令和の怪物」と呼ばれる主な理由は、次の3つです。
- 日本人最速タイとなる165km/hを記録したストレート
- ストレートと見分けにくく、打者の手元で落ちるフォーク
- 20歳で達成した史上最年少の完全試合
速い球を投げるだけでなく、歴史的な奪三振能力と、ランナーを一人も出さずに9回を投げ切った実績を持つことが、ほかの速球投手との大きな違いです。
① 日本人最速タイとなる165km/hのストレート
佐々木朗希の最大の武器は、最速165km/hを記録したストレートです。
165km/hは約102.5マイル。メジャーリーグでも、この速度を記録できる投手は限られています。
ただ速いだけではありません。ストレートとフォークを似た腕の振りから投げられるため、打者は速球に対応しようとすると、フォークを見極めるのが難しくなります。
2025年のレギュラーシーズン前半は、本来の球速や制球を十分に発揮できない試合もありました。
しかし、リリーフとして復帰したポストシーズンでは、短いイニングに力を集中させることで100マイル、約161km/h前後の速球を投げ込み、打者を圧倒しました。
2026年は先発としてイニングを投げながらも、7月の試合で100マイルを記録。8月19日のコロラド・ロッキーズ戦でも98マイル台のストレートを投げています。
先発として長いイニングを投げるため、毎球165km/hを狙うわけではありませんが、必要な場面で球速を上げられる点は現在も大きな武器です。
② 打者の手元で消える「魔球フォーク」
ストレートと並ぶ武器が、打者の手元で鋭く落ちる「フォーク(スプリット)」です。
ストレートと同じような腕の振りと軌道でホームベースへ向かい、打者がスイングを始めた後に大きく落下します。
そのため、打者には次の難しさがあります。
- ストレートだと思って振ると、ボールがバットの下へ落ちる
- フォークを警戒すると、高速のストレートに振り遅れる
- 低めのボール球を見極めるのが難しい
「剛速球とフォークのどちらが来るか分かっていても打てない」と言われるほど、相性のよい組み合わせです。
一方、フォークは低めに制球できないと、見送られて四球が増えたり、高めに浮いて打たれたりする可能性があります。
2025年前半や2026年前半に制球で苦しんだのも、ストレートとフォークを狙った場所へ安定して投げ込めなかったことが一因です。
2026年は、この2球種だけに頼らず、横方向へ曲がるスライダーも活用しています。
ストレート、フォーク、スライダーを組み合わせ、球速だけでなく配球でも打者を抑えられるようになってきたことが、2026年後半の改善につながっています。
③ 20歳で達成した史上最年少の完全試合
佐々木朗希は2022年4月10日、千葉ロッテマリーンズ時代にオリックス・バファローズを相手に完全試合を達成しました。
完全試合とは、9回を投げて一人のランナーも出さない試合です。
- ヒットを打たれない
- 四球や死球を与えない
- 味方のエラーでも出塁させない
- 27人の打者を連続してアウトにする
佐々木は当時20歳5カ月で、NPB史上最年少の完全試合達成者となりました。
さらに、この試合では次の記録も生まれています。
- 1試合19奪三振:NPB記録に並ぶ
- 13者連続奪三振:NPB新記録
- 初回から5回まで15アウトすべてを三振で奪う
さらに次の登板でも、北海道日本ハムファイターズを相手に8回まで一人のランナーも許しませんでした。
2試合を通じて17イニング連続で走者を出さず、52人連続アウト、33奪三振という驚異的な投球を記録しています。
「13者連続奪三振」はNPB記録です。MLBの連続奪三振記録を上回る数字ですが、公式にはNPBにおける記録として扱われます。
2025年|先発で苦しみリリーフで覚醒
2025年、佐々木朗希は23歳でロサンゼルス・ドジャースへ入団しました。
メジャー1年目は、順調な成功物語ではありませんでした。
先発投手として苦しみ、右肩の故障で長期離脱。それでもシーズン終盤にリリーフとして復帰し、ポストシーズンでドジャースを救う存在となりました。
東京シリーズでメジャーデビュー
佐々木は2025年3月19日、東京ドームで開催されたシカゴ・カブス戦でメジャーデビューしました。
開幕ローテーション入りを果たしましたが、日本と異なるボールやマウンド、登板間隔への適応に苦しみます。
特に課題となったのが制球です。
速球とフォークが狙った場所へ決まらず、三振を奪う前に四球でランナーを出す試合が目立ちました。
5月3日のアトランタ・ブレーブス戦でメジャー初勝利を挙げたものの、5月9日の登板後に「右肩インピンジメント症候群」で負傷者リスト入りしました。
故障前の成績は、次のとおりです。
| 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | 与四球 |
|---|---|---|---|---|---|
| 8試合 | 1勝1敗 | 4.72 | 34回1/3 | 24 | 22 |
24奪三振に対して22四球という数字からも、球の威力より制球が問題だったことが分かります。
約4カ月の離脱を経てリリーフで復帰
佐々木は約4カ月に及ぶリハビリを経て、2025年9月24日にメジャーへ復帰しました。
チームが選んだのは、先発ではなく「リリーフ(救援投手)」として起用する方法でした。
リリーフは、先発のように長いイニングを考える必要がありません。短いイニングに力を集中できるため、佐々木のストレートとフォークが再び威力を発揮します。
レギュラーシーズンでは2試合にリリーフ登板し、打者7人のうち6人をアウト。4奪三振、無失点に抑えました。
この好投によって、ポストシーズンのメンバー入りを勝ち取ります。
ポストシーズンで3セーブ、防御率0.84
2025年のポストシーズンでは、ドジャースのリリーフ陣が安定しないなか、メジャー1年目の佐々木が重要な場面を任されました。
主な登板は次のとおりです。
- ワイルドカードシリーズ第2戦・レッズ戦
9回を三者凡退。11球で2三振を奪い、シリーズ最後のアウトを記録しました。 - 地区シリーズ第1戦・フィリーズ戦
9回を無失点に抑え、メジャー公式戦を含めて初めてのセーブを記録しました。 - 地区シリーズ第2戦・フィリーズ戦
再び最終回を任され、2試合連続セーブを記録しました。 - 地区シリーズ第4戦・フィリーズ戦
延長戦を含む3イニングを投げ、打者9人を一人も出塁させない完全投球。シリーズ突破への流れを作りました。 - リーグ優勝決定シリーズ第3戦・ブルワーズ戦
試合を締めてポストシーズン3セーブ目を記録しました。 - リーグ優勝決定シリーズ第4戦・ブルワーズ戦
9回を無失点に抑え、ドジャースのワールドシリーズ進出決定の瞬間をマウンドで迎えました。 - ワールドシリーズ第3戦・ブルージェイズ戦
8回途中、ランナー2人を背負った場面から登板。二つのゴロで同点を守り、9回も無失点に抑えました。 - ワールドシリーズ第6戦・ブルージェイズ戦
重要な終盤のアウトを奪い、ドジャースの第7戦進出に貢献しました。
ポストシーズン全体の成績は、次のとおりです。
| 登板 | 投球回 | 防御率 | セーブ | 失点 |
|---|---|---|---|---|
| 9試合 | 10回2/3 | 0.84 | 3 | 1 |
佐々木はワールドシリーズ第3戦と第6戦を含む重要な場面で登板し、ドジャースのワールドシリーズ連覇に貢献しました。
2025年のワールドシリーズMVPは、第2戦、第6戦、第7戦で歴史的な投球を見せた山本由伸です。
佐々木はMVPではありませんでしたが、故障から復帰したばかりの新人がブルペンの重要な役割を担ったことは、連覇を支えた大きな要因の一つです。
2026年|先発として後半戦に復調
ポストシーズンでリリーフ適性を示したことで、2026年に入る前は「先発とリリーフのどちらで起用するのか」が注目されました。
ドジャースが選んだのは、佐々木を再び先発投手として育てる道です。
2026年は開幕ローテーション入りし、8月19日までに全22試合で先発しています。
2026年の最新成績
2026年8月19日のロッキーズ戦終了時点における成績は、次のとおりです。
| 登板 | 勝敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | WHIP |
|---|---|---|---|---|---|
| 22試合 | 5勝5敗 | 4.42 | 116回 | 114 | 1.30 |
シーズン全体の防御率は4点台ですが、前半と後半では投球内容が大きく異なります。
開幕直後は制球が安定せず、4月の月間防御率は7点台。好投した次の登板で大量失点するなど、試合ごとの差が目立ちました。
それでも6月5日のロサンゼルス・エンゼルス戦では、7回無失点、10奪三振を記録。メジャー移籍後では自己最多となる奪三振数を記録し、先発としての高い可能性を示しました。
後半戦は6先発で防御率2.31
オールスター後は、投球内容が明確に上向いています。
2026年8月19日までの後半戦6先発では、防御率2.31、34奪三振、13与四球を記録しました。
直近3試合の内容も安定しています。
- 8月7日・ダイヤモンドバックス戦:6回2失点、5奪三振、1四球
- 8月13日・ブルワーズ戦:6回2失点、2奪三振
- 8月19日・ロッキーズ戦:5回2失点、6奪三振、1四球
特に8月19日のロッキーズ戦では、打者有利とされる標高の高いクアーズ・フィールドで、5回を2失点にまとめました。
ストレート、フォーク、スライダーを組み合わせ、フォームのことだけを考えるのではなく、捕手のサインや打者ごとのゲームプランに集中できるようになったことが改善につながっています。
直近7先発では2勝0敗、防御率2.63。シーズン序盤の「ローテーションに残れるか」という段階から、現在は「層の厚い先発陣のなかで役割をどう維持するか」という段階へ進みました。
先発陣が揃ってもローテーションに残れる?
2026年のドジャース先発陣には、山本由伸、ブレイク・スネル、タリック・スクーバルらがいます。
さらにタイラー・グラスノーが復帰に近づき、大谷翔平も投手復帰に向けて調整中です。
ローテーションの枠は非常に競争が激しいものの、デーブ・ロバーツ監督は佐々木について、前年から大きく成長し、後半戦の投球内容を高く評価しています。
現時点ではリリーフへの再転向が決まっているわけではなく、先発投手として登板を続けています。
ポストシーズンではチーム状況に応じて役割が変わる可能性もありますが、2026年は「守護神候補」ではなく、先発ローテーションの一員として成長を続けているシーズンです。
最新成績は、以下のMLB公式ページで確認できます。
佐々木朗希のキャリア・経歴
大船渡高校時代
佐々木朗希は岩手県陸前高田市出身です。
岩手県立大船渡高校時代から160km/hを超えるストレートを投げ、全国的な注目を集めました。高校3年時には高校生史上最速とされた163km/hを記録しています。
2019年夏の岩手大会決勝では、故障を防ぐ目的から登板を回避しました。
甲子園出場が懸かった試合だったため大きな議論となりましたが、当時から将来性と肩や肘への負担が注目されていたことが分かる出来事です。
千葉ロッテマリーンズ時代(2020~2024年)
2019年のドラフト会議で4球団から1位指名を受け、抽選の結果、千葉ロッテマリーンズが交渉権を獲得しました。
入団1年目の2020年は、体づくりと投球フォームの安定を優先し、一軍・二軍の公式戦には登板していません。
2021年に一軍デビュー。翌2022年には完全試合を達成し、日本を代表する投手へと成長しました。
ロッテでの4シーズンでは、通算30勝15敗、防御率2.02、414回2/3を投げて524奪三振を記録しています。
1イニングあたりの奪三振能力が高く、長打を打たれにくい投手としてメジャー球団からも注目されました。
侍ジャパンと2023年WBC
佐々木は2023年のWBCで日本代表に選出され、チェコ戦とメキシコ戦に先発しました。
大会では2試合に登板し、1勝0敗、防御率3.52、7回2/3で11奪三振を記録しています。
ストレートは平均100.3マイル、約161.4km/hを記録。65球の速球のうち47球が100マイル以上でした。
フォークも平均90.9マイル、約146.3km/hという速さで、空振り率60%を記録しています。
メキシコとの準決勝では失点したものの、メジャーリーガーを相手に速球とフォークが通用することを示し、日本の世界一に貢献しました。
ドジャースへ移籍(2025年~)
2024年オフ、ポスティングシステムを利用してメジャー挑戦を表明。
複数球団が獲得に動くなか、2025年1月にロサンゼルス・ドジャースとの契約を選びました。
大谷翔平、山本由伸と同じチームに加わり、2025年にメジャーデビュー。同年のワールドシリーズ制覇を経験しています。
2026年からは、ミゲル・ロハスから譲り受けた背番号11を着用しています。
大谷翔平・山本由伸との違い
ドジャースには、佐々木朗希のほかに大谷翔平と山本由伸が所属しています。
同じ日本人投手でも、それぞれの特徴は異なります。
| 選手 | 特徴 | 主な強み |
|---|---|---|
| 大谷翔平 | 投打二刀流 | 本塁打を打ちながら、先発投手としても試合を作れる |
| 山本由伸 | 完成度の高いエース | 多彩な球種、制球、試合運びを高水準で備える |
| 佐々木朗希 | 高い将来性を持つ剛腕 | 100マイル級の速球と落差の大きいフォーク |
山本は試合全体を組み立てる完成度、大谷は投打を両立する規格外の能力、佐々木は打者を圧倒できる球威と将来性が魅力です。
2026年の佐々木は、ストレートとフォークの威力だけに頼らず、スライダーや配球、走者を背負った場面での投球を身につけようとしています。
山本のように安定して長いイニングを投げられる先発へ成長できるかが、今後の大きな注目点です。
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まとめ
佐々木朗希は、最速165km/hのストレートと鋭く落ちるフォークを武器に、20歳で完全試合を達成した「令和の怪物」です。
日本時代には完全試合だけでなく、1試合19奪三振、13者連続奪三振、52者連続アウトという歴史的な記録を残しました。
2025年のメジャー1年目は、先発として制球に苦しみ、右肩の故障で約4カ月離脱。
それでもリリーフとして復帰すると、ポストシーズンで9試合、防御率0.84、3セーブを記録し、ドジャースのワールドシリーズ連覇に貢献しました。
2026年は再び先発に挑戦し、8月19日終了時点で22先発、5勝5敗、防御率4.42、114奪三振を記録しています。
シーズン全体の数字には前半戦の苦戦が残っていますが、後半戦は6先発で防御率2.31。直近7先発でも防御率2.63と、先発投手として明確な成長を見せています。
2025年のポストシーズンで見せた短いイニングの爆発力に加え、2026年は長いイニングを安定して投げる力を身につけつつあります。
「怪物」と呼ばれた才能が、メジャーを代表する先発投手へ成長できるのか。佐々木朗希は、ドジャースの3連覇だけでなく、今後のMLBを考えるうえでも注目すべき存在です。